フラット35とは?マンガで知る『基礎知識』と『メリット』

2021.07.06
フラット35とは?マンガで知る『基礎知識』と『メリット』
家を建てる人
 

フラットって?

新築
 

フラット35のことだよ。多くの人が利用している住宅ローンの商品名で、運営してるのは独立行政法人だから安心みたい

 

家を建てるとき、多くの方が利用する住宅ローン、フラット35。自己資金がなくても審査が通りやすく、固定金利で安心して借りられる住宅ローンです。

ここでは初めての方にも分かりやすいように、マンガでその基礎知識とメリットを解説していきます。

まんがで知る『フラット35』

※「株式会社住宅あんしん保証」のパンフレットから許可を得て転載

※「株式会社住宅あんしん保証」より許可を得て転載

いかがでしたか?フラット35やつなぎ融資の大枠がご理解いただけたかと思います。

では、ここからフラット35について詳しくご説明していきます。

フラット35とは?

フラット35は、新築や中古住宅購入、リフォーム、借り換えなど、幅広い目的で利用できるローンです。

借り換えとは、ある金融機関で借りた住宅ローンを別の金融機関に切り替えることです。

フラット35はどこが運営してるの?安心なの?

フラット35は、住宅金融支援機構と取り扱い先の民間金融機関が共同で提供する長期固定金利の住宅ローンの商品名。

住宅金融支援機構は、国土交通省と財務省が所管する独立行政法人。独立行政法人といえば国立大学や国立美術館も属している制度。そもそも独立行政法人とは、『国民生活や社会経済の観点から必須だが、国が直接行うほどではなく、かといって民営化すると監視や介入ができない、国民にとって大切な業務を行う機関』です。

いわば、フラット35は国に支えられた住宅ローン。だから、安心して利用できるというわけです。

フラットとフラット35は違う?

フラットとフラット35は同じ意味で使われるようです。

会話やネット検索では、単に「フラット」と省略されることもあるようです。

『フラット』と『35』の意味は?

フラット35の『フラット』は、金利が変わらない、フラット(平ら)という意味からきています。

『35』とは、返済期間が最長35年で設定できるという意味です。

フラット35のメリット

メリット1:自己資金がなくても借りられる

頭金がなくても、フラット35を利用できます。10割融資と呼ばれます。

また通常、建築費に含めることのできない『火災保険』や『融資事務手数料』、『登記費用』などの諸費用もローンの対象とできるため、自己資金がなくても住宅購入が可能です。

メリット2:金利がずっと固定

金利が変わらないため、融資実行時に返済終了までの返済額が確定でき、 返済プランを立てやすいメリットがあります。

市場金利が変わっても、フラット35はその返済期間に金利が上昇しても返済額が変わらないのが特徴です。

メリット3:検査機関が物件の技術基準を検査してくれる

フラット35を利用するためには、建てようとしている物件や購入(リフォーム)しようとしている物件が独立行政法人住宅金融支援機構が定めた『技術基準』に適合しているか、検査機関(建築士資格を持つ第三者の専門家)が物件を検査します。

つまり、専門の検査機関が物件を調査してくれるので安心です。

メリット4:つなぎ融資ができる

つなぎ融資とは、土地購入代、着工金、上棟金、建築費など、家づくりで段階的に必要となる資金を立て替える融資です。

フラット35の融資は、完成した住宅が施主(買い主)に引渡されるときに一括で実行されます。分譲住宅や建売なら問題ないですが、新築の場合、十分な自己資金がなければ、建築までの上記のステップを進められないことになります。

そこで、家づくり・住宅完成までに事前に必要になる資金を一時的に立替える形のローンが『つなぎ融資』です。

たとえば土地代金、着工金、中間金で2,000万円、完成引き渡し時に1,000万払うとします。これを金融機関から『つなぎ融資あり』で借りる場合(フラット35の申込み時につなぎ融資の申込みも行い、一般的にはつなぎ融資は住宅ローンを借りる金融機関と同じところに申込みます)、家が完成してフラット35から振り込まれる金額は2000万円がすでに引かれる形となり、つなぎ融資分の返済が完了します。

利用するためには、事前に住宅ローンの審査を通過し、金融機関の融資内諾を得ていることが条件となりますが、多くの人が利用しています。

フラット35のデメリット・注意点

借入額が住宅価格の9割以上だと金利が高くなる

フラット35は自己資金(頭金)が無くても住宅取得に関わる費用(対象費用)であれば、すべての費用を借り入れ可能です。

ただし、住宅価格の90%以上の金額を借り入れる場合(=購入価額の1割以下の頭金しか用意できない場合)は金利が上がります。

借入額が住宅価格の90%以下になるように、自己資金を貯めたり親等からの支援を検討するのもいいでしょう。

変動金利型と比較して金利が高くなる場合がある

将来、変動金利がどう推移するかは分かりませんが、現在は変動金利型のローンは低くなっています。このままずっと低い水準が続けば、固定金利の方が多くの金利を支払う可能性もあります。こればかりは分かりませんが、変動金利型ローンの方が返済額が少なくなるケースもあることを理解しておく必要があります。

以上、フラット35についてでした。