知っておきたい建築用語|新築・家づくり

2023.04.10
知っておきたい建築用語|新築・家づくり

新築を建てると決まったら、建築会社や大工さんと家の間取りや外観、住設について打ち合わせを重ねていくことになります。

そんなとき、建築用語を知っていれば、担当者や職人さんとの打ち合わせがスムーズになり、こちらのイメージや希望を正確に伝えられやすくなります。性能、仕様についてのすり合わせもやりやすくなります。

そこで、ここでは一般的な建築用語を解説します。

住設(住宅設備)

住設とは「住宅設備」のことです。

キッチンや空調、バス、トイレ、窓などがこれに当てはまります。

住設を製造するのが住設メーカーで、メーカーごとに、機能や特徴が異なります。

住設メーカーの主力商品を知っていると、インテリアの幅も広がります。以前、有名住設メーカー7つを選んで、それぞれの人気商品をご紹介しましたので、もしよかったらご覧ください。

サッシ

サッシとは窓のことです。

サッシは家の断熱性能に大きな影響を与えるため、単にデザインだけでなく、ペアガラス、トリプルガラスなど機能面から選ぶ施主さんも多いようです。詳しくはこちらをご覧ください。

https://www.instagram.com/p/Cjprl6eLDHh

システムキッチン

料理を楽しくしたり、家族の時間を豊かにしてくれるキッチンは、家づくりでこだわりたい住設の一つです。

システムキッチンとは、ワークトップやコンロ、洗浄シンクや収納棚が一体になっていてデザイン性の高いキッチンのことです。

キッチン自体、『対面キッチン』と『壁向きキッチン』に大別できますが、これについては、以下の記事で詳しくご説明しています。

https://www.instagram.com/p/CHhgvThs4A8/

対面キッチン

システムキッチンの代表的な種類とそれぞれのメリット』をご覧ください。

壁向きキッチン

システムキッチンの代表的な種類とそれぞれのメリット』をご覧ください。

ペニンシュラキッチン

システムキッチンの代表的な種類とそれぞれのメリット』をご覧ください。

セパレート型キッチン

システムキッチンの代表的な種類とそれぞれのメリット』をご覧ください。

アイランドキッチン

システムキッチンの代表的な種類とそれぞれのメリット』をご覧ください。

バスシステム

バスシステムもシステムキッチンと並び、家づくりでこだわりたい住設のひとつです。

素材も人工大理石、ホーローなどさまざまで、デザインもいろいろあります。

以下ではホーローのバスをご紹介しています。

https://www.instagram.com/p/Cb87i3mPNb4/

ホーロー

鋳物ホーローとは溶かした金属を鋳型に流し込んで鋳造し、表面にガラスを焼き付けた器物のこと。中身が金属の塊なので、耐久性が高く、ガラスでコーディングされているため表面が非常に滑らかで、汚れが付きにくく、耐酸性も高いのが特徴です。

国内で初めてホーローをバスタブやキッチンシステム用に開発したのはタカラスタンダード。同社は世界トップクラスのホーロー製造技術を持ちます。ホーローバスは一度温まると冷えにくく、温浴効果が高まります。一度使うと離れられなくなる往年ファンも多いようです。

以前のインスタ投稿もぜひご参考ください。

https://www.instagram.com/p/CbOy1s1LNOj/?igshid=YmMyMTA2M2Y=

住宅ローン

住宅ローンとは住宅建築資金の一部を銀行などから借りて、あらかじめ定められた金利下で返済していく仕組みのことです。現金で家を建てる人は少なく、多くの方が住宅ローンを利用しています。

住宅ローン補助金

その地域の雇用産出や林業振興を見据えて、住宅ローン補助金を自治体が行っている場合があります。家づくりの資金計画の段階でお住まいの地域で利用できる住宅ローン補助金があるか自治体や銀行に確認するといいでしょう。

たとえば、県産材を使うと住宅ローンの金利などで優遇を得られる場合があります。これについては、以下の記事もご参考ください。

住宅ローン減税

住宅ローン減税とは、個人の方が住宅ローンで新築を建てたりリフォームした場合などに、ローン残高(年末時点)の0.7%を所得税や住民税から控除できる制度のこと。最大13年間控除されますが、この制度の対象建物が2024年に大きく変更しますので、注意が必要です。

詳しくは以下をご覧ください。

控除・還付

控除とは、所得税などの支払いを一部免除されること。還付とは、確定申告により、納め過ぎた所得税の返還を受けることです。還付金は通常、申告書類に記入した口座に振り込まる形で行われます。

基礎

基礎とは家の土台のコンクリート部分です。その土地の特徴や風土に合わせて、基礎を高くしたり低くしたりします。

基礎を高くするメリットは、湿度や濡れが基礎の上の材に伝わりにくくシロアリが入りにくいこと、材が痛みにくく家が長持ちしやすいことなどが挙げられます。

基礎が高いデメリットは、重心が高くなるため耐震性が低下すること、バリアフリーにする場合、外から玄関へのアプローチに通常よりも工事費がかかる点です。

ベタ基礎

ベタ基礎は基礎内部の地面一面をコンクリートで埋めてしまう基礎施工です。コンクリート内部に鉄筋を施します。

地面から湿気が上がりにくく、家が長持ちしやすい特徴があります。また、地盤沈下や地震にも強いと言われます。

ベタ基礎

布基礎

布基礎は家の間取りに沿ってコンクリート基礎を立ち上げる基礎施工方法です。

ベタ基礎が家の重量を面で支えるなら、布基礎は点で支える構造となります。基礎が立ち上がる部分以外は土のままか、防湿コンクリート(鉄筋は無し)とします。

布基礎のメリットは、低コストなことです。

間取り

間取りとは、家の中の部屋の配置や家の形を決める平面図。

建築後に間取りが良かった、悪かったなどと言われることがあるので、打ち合わせ段階で住む人の動線を考えて建築士と一緒によく間取りを検討する必要があります。

動きやすい動線になっているかという機能性、効率性だけでなく、家族の希望を叶える空間になっているか(コミュニケーションが取りやすい、プライベートがちゃんと確保される、個々の部屋の広さなど)、採光や方位など、考慮することが多いのが間取りです。

建築士などの専門家の意見も聞きながら、家族で話し合って決めたいものですね。

宅配ボックス

宅配ボックスとは玄関先で非対面、非接触で配達物を受け取れる収納ボックスのことです。

コロナ禍で需要が高まり、現在は住宅設備のスタンダードになりました。家を不在にしがちな方や通販サイトをよく利用する方におすすめです!

こちらの記事もご参考下さい。

断熱施工・断熱工事

断熱施工、断熱工事とは、家の壁や床、屋根、配管やボイラー、床暖房など、住居内と外部の気温から住居内、設備装置が熱を奪われたり与えられたりしにくくする工事のこと全般をいいます。

そこでは、断熱材(保温材)が重要な役割を果たします。

断熱工法

断熱工法とは、断熱をする方法、種類のことを指します。木造住宅の断熱工法の場合、いくつかの種類がありますが、「充填断熱」「外張断熱」「付加断熱」に大別できます。

充填断熱工法(内断熱とも)

充填断熱工法はグラスウールなどの断熱材で、家の壁の中やなど構造部材間に充填する工法です。昔から使われている方法です。

外張断熱工法(外断熱とも)

外張り断熱工法はウレタンフォームやポリスチレンフォームなどの断熱材で家の材(躯体)の外側を面で覆う工法です。

付加断熱

(部分的に)充填断熱と外張断熱の両方を施工する、いいとこどり断熱です。柱間に設置された断熱材(内断熱)とその外側にも断熱材(外断熱)が施工されます。寒冷地での断熱施工で採用されるケースが増えています。

断熱性能

住宅における断熱とは、外気の熱が家の中の熱と熱交換しないこと、断たれていることを言います。断熱性能とは、その能力の高さを指標にしたものです。

断熱と聞くと冬をイメージしがちですが、夏にも大きく関係します。断熱性能の高い家は、冬は冷えにくく、夏は暑くなりにくくなります。

高い断熱性を実現するには、家の内部にいかに断熱材を張り巡らすかがポイントです。

従来のグラスウールや成型済みポリスチレンフォームに加え、最近はベタ基礎の上や壁全体、屋根全体に発泡性ウレタンを直接吹きつけて膨らませる技術も登場しました。家まるごと隙間なく断熱材を施工できるので、高い断熱性能が達成できます。

このような技術も後押しして、断熱性と気密性が高まり、エアコンで冷やした(or 暖めた)空気を非常に効率よく利用する「全館空調システム」が生まれました。

窓・サッシの断熱性が高いこと、壁・屋根・基礎の断熱性が高いこと、C値が低いこと、換気システムの性能が高いことなどが総合的に断熱性能に関わってきます。

C値

C値(相当隙間面積)とは気密性能を表す指標で、家全体にあるすき間の面積(cm2)を延床面積(m2)で割った値。C値は小さいほど気密性が高いことになります。

詳しくはこちらの記事もご覧下さい。

山梨でおすすめの工務店が分かるサイト

山梨でおすすめの工務店をご紹介するサイトに『ナナマチ」があります。山梨で家づくりに向き合う複数の工務店を代表のインタビューや実例写真を交えて紹介しています。

山梨の工務店一覧〜注文住宅・新築・家づくり|ナナマチ

断熱材

断熱材とは、室外と室内で熱の交換が起こりにくくするために、設置する材料のことです。壁や屋根、床下など外気に触れる部分に設置します。

熱が伝わりにくい素材が使われ、グラスウールやロックウール、ポリスチレンフォーム、ウレタンフォームなどあります。

床下に貼られるポリスチレンフォームの断熱材(青色部分)

グラスウール

グラスウールは、ガラスを溶かし繊維状に加工して綿にしたもので、昔から断熱材として使われる部材です。断熱性が高く、低コストで、耐火性、耐熱性、耐久性が高い素材です。

ロックウール

ロックウールは、鉱物(天然岩石、高炉スラグなど)を高温で溶かして繊維状に加工して綿にしたもので、グラスウールと同じく低コストで、耐火性、耐熱性、耐久性に優れた素材です。

ポリスチレンフォーム

ポリスチレンフォームは、プラスチック系の断熱材で、熱伝導率が低く薄い施工でも優れた断熱性を発揮します。発泡プラスチック系の断熱材としては住宅建築では最も一般的に使われています。

ウレタンフォーム

ウレタンフォームは、ポリウレタン樹脂の断熱材のことで、 断熱性能や遮音性、耐水性が高いのが特徴です。

また、発泡ウレタンを現場で吹き付ける新しい施工方法も登場し、全館空調など高い断熱性能を求められるシーンで多く使われています。

高気密住宅

気密性の高い家のことです。高気密高断熱住宅と認定されることで、受けられる補助金制度もあります。

C値が1.0cm2/m2以下であれば、高い気密性を有しているとされます。平均的な延べ床面積なら、家のすき間が『ハガキ0.8枚分』程度の大きさとなります。

全館空調

季節を問わず低電力で空調して家の中の温度を適温に保ち、どの部屋もシームレスに快適が維持されるシステムのことです。近年注目されています。

C値は0.5cm2/m2以下が望まれます。平均的な延べ床面積なら、家のすき間が『名刺一枚分』程度の大きさです。

以前の解説記事『全館空調とは?』もご参考ください。

「Z空調」(日本ハウジングソリューション)を取り入れたお宅へ伺い住み心地をインタビューした動画を公開していますので、併せてご参考下さい。

建前、建て方、上棟

屋根の一番高い中心部分に渡される材を棟木といい、これが組み上がることを上棟といいます。

上棟、建前などは同じ意味で使われますが、他にも、上棟式、 建て方(たてかた) 、棟上げ(むねあげ)などの建築用語があります。

新築を建てようとする方にとっては、なかなか分かりづらい言葉でもあるので、以下の記事でイラストを交えて説明していますので、ぜひご覧ください。

インテリア(内装)

家の中のオシャレをインテリアと呼びます。

インテリアには、照明、壁、天井、ドア、床材、家具などが含まれます。

インテリアコーディネーターという職業があるほど、理想の家を実現する上でインテリアは大切です。新築では、部屋ごとにインテリアを考えるよりも、家全体でインテリアを考えた方が、統一感が生まれ落ち着いた雰囲気が生まれます。

エクステリア

建築では、家の外観に関わる部分。単に家の壁や玄関などに限らず、庭や門、ウッドデッキ、アプローチまで含みます。

そのため、エクステリアには植木屋さん、塗装屋さん、石屋さんなど多くの業者が関わります。

外壁、外壁材

窯業系、金属系、木材系、モルタル系などあります。それぞれ味わいが違うので、事前に知っておくと、イメージしている家の外観に合わせやすくなります。

こちらもご参考ください。

https://www.instagram.com/p/CmnpqblL-33

漆喰

漆喰はマット、ツヤ出しなどの仕上がりに調整できる自然由来の塗り素材です。通常は白い壁に仕上がりに、黒(黒漆喰)や灰色に仕上げることも可能です。

その上質な雰囲気に惹かれて外壁や内壁として採用する施主さんも多く、人気です。また、防水性、不燃性が高い特徴もあります。

世界でも使われていますが、日本の漆喰の場合は「消石灰」に「すさ」、「海藻のり」などを混ぜて練り、左官による塗りで仕上げます。

古民家やお城、土蔵などに古くから使われてきました。4,000年前にすでに漆喰の原形が使われていたとか。

構造材

構造材とは家の耐久性や耐震性能に関わる大切な建築材を指します。

一般的な木造住宅では、梁や柱、桁、土台、床下の太い材(大引き)などがこれに当たります。お施主さんが希望した間取りに合わせて建築士が必要な強度を計算して構造材の種類や配置を設計していくことになります。

また構造材は太い材が多いので、あえて居住スペースに露出してその迫力を住宅デザインに生かすこともあります。

梁(はり)

垂木が掛からず、柱と柱の間に水平にかけられる材のことです。屋根や2階の床を支える役目があるため、太くて丈夫な材が使われます。

柱は家の骨組みとして梁や壁、床、屋根を支える構造材です。県産材で家を建てる場合、杉やヒノキが多く使われます。

梁と柱

桁(けた)

桁も水平にかかる材ですが、最上階(多くは2階)の柱に水平にかける材のうち、垂木や屋根がかかる材のことです。家の形の長い方に沿って、梁と直行する形でかけられます。

垂木などを介して、あるいは直接、屋根の荷重を柱に伝える役割があるため、同じく太く丈夫な材が使われます。

大引き

大引きは、床下に渡される丈夫な材で、構造材の一つです。床や床の下の根太を支えます。

貫(ぬき)・半貫(はんぬき)

骨組みで柱などの材を固定するために水平に入れられる材です。また、丁張りといって、家を建てる前に、建築範囲を決めたり水平を決める作業(丁張り、測量など)で使われます。貫、半貫の厚みは同じで1.5cmですが、幅が貫の半分が半貫となります。山梨では本貫が幅9cm、半貫が幅4.5cmが一般的ですが、九州などでは本貫が幅10.5cm、半貫が幅6cmと、地域によって異なるようです。

垂木(たるき)

屋根を支える材。屋根に敷かれた野地板を支える角材のことです。

桟木(さんぎ)

桟木とは、瓦を引っ掛けて固定するために屋根に固定される材のことです。一般的に、厚み15mm前後、幅30mm以上の材が使われます。

木材プレカット

プレカット(pre-Cut)とは、あらかじめ(pre)、カット(Cut)することです。

プレカット木材とは、必要な長さ、切り口(刻み)に加工した木材のことです。

『精度の高い加工』や『複雑な刻み』が可能になるため、より精度の高い建築デザインが可能になったり、効率的な木材活用が促進されます。

以下の弊社のインスタで以前プレカットについて解説していますので、もしよかったらご覧ください。

https://www.instagram.com/p/Ch6vrrpPbP4/?igshid=YmMyMTA2M2Y=

KD材

KD材とは、人工乾燥した建材のことです。

Kiln(乾燥機) Dryの略です。Kilnとは乾燥機のことです。

KD材は短期間で乾燥でき、狂いの少ない安定した品質の木材を提供できるので、住宅供給の効率化になります。

山梨でおすすめの工務店が分かるサイト

山梨でおすすめの工務店をご紹介するサイトに『ナナマチ」があります。山梨で家づくりに向き合う複数の工務店を代表のインタビューや実例写真を交えて紹介しています。

山梨の工務店一覧〜注文住宅・新築・家づくり|ナナマチ

以上、新築・家づくりで知っておきたい建築用語でした。